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グラビア印刷 刷り出し検査システム導入

2021.6

昨今の品質が厳しくなる中、国内の製造業は働く時間の制約と、品質レベルの向上により、目視検査範囲の拡大やチェックシート等の多さに、細かく丁寧に見る事が難しい状況が続いています。
化粧品や医薬関係の文字品質に関しては、小文字の表示量が多くなり、文字抜けや潰れの発見が難しくなってきました。
改正薬事法により医薬品、医薬部外品、化粧品は表示義務があり、表示は明瞭でかつ、日本語で表示等、成分表示や注意事項など法令、告示、通知等により個別に詳細な定めがあります。
印刷会社に求められる要求が高くなり、少しの印刷不良でも了承が取れなくなってきた現実があります。
基本的に校正は製作工程で必ず行われ、お客様から校了を頂き、製版、印刷と流れますが、製版でミスした場合、印刷のインライン検査機では見つけられず、目視で発見するしかなくなります。
見つけられなければ市場に出回るまで発見されない場合があり、携わる会社様すべてにご負担をおかけしてしまいます。

▽刷り出し検査機を選択したポイント
多面に付いている印刷物を瞬時にデータ化し検査する事で、お客様の不安を取り除く事を優先に考えました。
印刷物はしわになり易く、スキャナーが接触型だとゴミも入りやすい問題がありましたが、今回導入した検査機は非接触型でフィルムのような薄い基材でもバキュームで吸い付く為、簡単にしわを伸ばす事が出来、データ化の再現性に優れています。
また印刷特有のアナログ的な再現とデジタルデータの違いを自動で判断し、間違ったエラー表示が出にくい対策がうたれています。
弊社の印刷機についているインライン検査機は全部で12台であり、学習方式の検査機は常に加工した前の柄との整合性を確認しながら印刷をおこなっておりますが、根本的に版の文字が間違っている製品があったとしても機械的には見つけられない為、青焼きとの目視照合が一般的であります。
新版・改版のスタートのチェックで文字品質の間違いを即時に見つける事が重要であり、品質の一定基準対応も期待しています。
▽導入成果として今後、期待すること
これからの時代、表示義務の文字数は多くなり、作業者側は高齢化が進み、ますます目視での発見は難しい時代になると思われます。
またグローバルが進み、英文を含め多国の文字再現が求められ読めない文字の照合も求められると思います。
環境包材の紙化の流れで紙グラビアでの文字品質強化も必要になります。
弊社ではそのような時代でも間違いを発見し、製品回収などが起こらない、無駄な製品を作らない企業として印刷スタート検査、インライン検査、アウトライン検査を充実させ、お客様から信頼される企業を目指して参ります。

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